バッテリーと電気自動車の将来の考察 その2
こんにちは&こんばんは 上月です。
前回から続きます…。
大量のバッテリーを扱えるのか?
とはいえ、ここまで書いてきたように、巨大なバッテリーとは、エネルギーの塊であり、つい最近であれば、自動車運搬船に搭載されていた電気自動車から自然発火し、船丸ごと焼ける、という恐ろしい出来事が起こったと聞きます。
これは、自動車運搬船でなくても同様のことがいえます。特に電気自動車が発火すると、それを消化するのにとてつもない水の量と時間を要するといいます。
本当にこのようなバッテリーを安定して運用することができるのか、別の問題も生じる事は確かです。
そもそもeフューエルがすべてを変える可能性も
さて、特にヨーロッパでは
「これからの自動車は電気自動車だ!」
という風潮ですが、ここでドイツの自動車メーカーからそれに対抗する議論が出ています。
それは、電気と二酸化炭素用いてつくる液体燃料、すなわちeフューエルを今後の電気自動車以外の自動車の燃料として認めるべきだ、という議論です。
現在存在する二酸化炭素を電気的に分解してそこから燃料を作れば、それで作った燃料で自動車を走らせても、二酸化炭素の量は元と変わらないと言う議論です。
二酸化炭素を削減するという根本的な意味においては、大いに意味のある行為です。
たとえeフューエルの製造効率が悪くとも、元は自然エネルギーという「原価はタダ」のものから作成できるのですから。
究極のハイブリッド車としてのeフューエルの再生産・備蓄
現在のハイブリッド車とは、ガソリンエンジンで操作性、そしてブレーキ等で本来として熱として捨てられていたエネルギーを回生ブレーキ等によってバッテリーに蓄えるという仕組みですが、これを電力として貯蔵ではなく、自動車内部でeフューエルを作るハイブリッド自動車ができれば、究極のハイブリッド自動車と言えるかもしれません。
現在のハイブリッド自動車のバッテリーの容量による車重の増加、バッテリー寿命という問題が解決されるのですから。
もちろんそれは、まだまだ技術的には何十年もかかることでしょうけれど。
電気自動車と電気自動車の将来
今の電気自動車を取り巻く状況として、バッテリーが本当に安定化し、そしてガソリン自動車と変わらないような実用性を得られるのか、それともeフューエルのような代替的燃料、もしくはトヨタの進める全固体電池が覇権を取るのか、なかなか面白い、ドラスティックな変化が続きます。